阪神のドラフト1位・藤浪晋太郎投手(18)=大阪桐蔭高=が26日、大

 阪神のドラフト1位・藤浪晋太郎投手(18)=大阪桐蔭高=が26日、大阪・大東市内の大阪産業大学で行われた卒業式に出席した。

 藤浪と虎は意外な縁でも結ばれていた。阪神の川藤幸三OB会長(63)が大阪桐蔭高の卒業式に出席。実は双子の娘、のどかさん、ほのかさんは同校で藤浪の同級生。さらに愛娘2人が藤浪ら卒業生を代表し、答辞を読み上げたのだ。

 「ドキドキしながら聞いてた。何も言えない…。大役を果たしてくれて、ホッとしている」

 涙で語尾が揺れた。式は会場の一番後ろの隅で号泣しながら見守っていた。答辞にサプライズがあったのだ。「仕事で忙しくて一緒にいる時間は少なかったけど毎日電話をくれました。今まではお父さんに厳しい娘でしたが、これからは優しい娘になります」。会場は温かい拍手に包まれ、藤浪も「すごくいい答辞でした」と振り返った。

 「(答辞の内容は)全然知らなかった」と川藤会長。愛する娘たちの巣立ちの日に、愛する虎の金の卵の旅立ちが交錯するとは、何とも不思議なつながりだ。

 「(娘が藤浪と同級生と)言う必要がないから言ったことはない。きょうは藤浪で来たんだろ。俺は関係ないよ」。“3人の子供”の晴れ姿を目に焼き付け、浪速の春団治は感無量の表情だった。